デジタルサージカルガイドによる精密なインプラント修復

従来の歯科用インプラントは、主に歯科医師の経験に頼って、インプラントの成功率を評価していました。CT検査でインプラントの埋入位置を直接判断する方法がないため、手術中に組織を削り、歯科医師の感覚的な判断でインプラントの埋入位置を推定する必要がありました。とはいえ、患者さんの口腔内の状況は一人ひとり異なります。インプラント埋入位置の深さ、方向、精度は、肉眼と経験だけでは十分に把握することができないのです。

デジタルインプラントサージカルガイドは、歯科医師による正確なインプラント埋入位置の決定を支援します。インプラントの深さや角度を明確にし、顔面血管や重要な神経などを避け、インプラントの安全性と正確な咬合を確保することができます。また、このデジタルガイドは、患者の骨量を利用して、インプラントを最適に支持することができ、修復効果を損なう恐れのある弱い部分を避けることができます。

以下は、Shining3Dデジタルサージカルガイドソリューションを使用して、精密なインプラント治療を完成させた症例です。歯科医はShining3Dの最新口腔内スキャナーAoralscan3を使用して、患者の口腔内を直接スキャンし、そのスキャンデータを基にインプラントサージカルガイドを設計しました。このデータはシャイニング3DのプリンターAccuFab-D1sに送られ、精密なインプラントをプリントアウトして完成させました。

この患者さんは25歳の女性で、上顎と下顎に固定式の器具を装着しています。#37番は遠位遊離端にインプラントアンカーがあります。#36が欠損しているため、咀嚼効率が低下しています。現在、修復が必要です。術前のCTで骨の状態がまだ良好であったため、デジタルガイドに沿って全工程を行い、インプラント修復を行いました。インプラントが一度で埋入されるので、患者さんの違和感が大幅に軽減されます。

Aoralscan 3は、患者さんのインプラントが必要なアーチを直接スキャンするために使用します。患者は歯列矯正器具を装着していますが、これもシステムで明確にスキャンする必要があります。Aoralscan 3の「リアルな色彩」と「高精度」によって、歯科医はスキャン中にどの部分が鮮明にスキャンされていないか、どの部分を追加する必要があるかをリアルタイムで確認することができます。また、患者さんは自分の口の中の状態をリアルタイムで確認できるため、歯科医師の治療計画をより理解することができ、最終的には正確なデジタル作業アーチデータ（歯列矯正を含む）を得ることができます。